【32話】あたしのほうがもっと愛してる
30 :名無しさん@お腹いっぱい。 2009/05/07(木) 10:48:14結婚5年、そんな言葉言ったことなかったなぁ・・・と
昨日の晩酌時に勇者になろうと思い立った
そっと隣に座る嫁の肩を抱き寄せて顔を見ながら
「今までありがとう。ずっと好きだよ。愛してる」と言い切ってみた
嫁が凄い勢いで目を見開いて驚きの余り動かなくなった
10秒くらい硬直してたと思ったら一気に真っ赤な顔して
ぐずぐずと下にうつむいて「あ・・・あ・・・」
と何か言いたげにしてると思ったら
俺の日本酒を自分の空のワイングラスにどばどばぶちこんで一気のみ
ふらっと立ち上がったと思ったら仁王立ち で俺を見下ろしながら
「「あっ・・・あたっ・・・あたしのほうがもっと愛してるっ!!!!」と絶叫
笑いそうになったが「ありがとう」と返したら
「わかってなぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっ」
と叫んで抱きついてきて離れなくなった
なんか鼻声で好きだ愛してるの5分ぐらい胸元で鼻水と涙を俺のシャツになすりつけて
気付いたら酒とか色々回りすぎたか寝てしまった
しゃあないから湿らせたタオルで顔のあれこれぬぐってやってそっと布団に寝かせてやった
離れようとしたらずっと掴まれてたシャツを放そうとしない
何か俺も嬉しくなっちまって
離れたテーブルから一升瓶とぐい呑み足伸ばして引き寄せて
そんな嫁の傍らで嫁の寝顔見ながら一献
気付いたら寝てて朝起きたら「なんで枕元に酒がおいてあるの?」とひとしきり怒られて
いつもなら刺々しく「何度言ってもわからない奴だ」くらいに言われるんだが
しょうがないなあーくらいで終わって
「○○ー朝ご飯なんにするー」と一言
同棲時代以来ほんとに久しぶりに名前で呼ばれた
自分で気付いたのか意図的なのか言ったその後首まで真っ赤な嫁に
「「~~の好きなのでいいよ」と俺も名前で返してやった
出てきたのは朝からパスタにサラダという気合の無駄に入ったもの
曇天だけど折角の休みだしちょっと嫁とどこか出かけてくる
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